「畳織り」金網のろ過性能算出ツールの提案

Abstract

本研究では、「畳織り」構造をもつ金網フィルタに対するろ過性能をコンピュータ上で簡単に測定できるツールを提案する。「畳織り」構造をもつ金網フィルタは他の一般的な構造(例:平織り)をもつに対して、フィルタを通過する粒子径を値としたろ過性能を測定するのに特定の機器を必要とし、かつ構造の複雑さから困難である。また、測定によって得られた結果も各業者によって統一されていない。本システムではユーザは金網フィルタ生成に必要なパラメータを設定することで容易に計算機上に表示することができ、また測定に必要な、球と仮定した粒子数を設定することで計算機が自動でシミュレートし、設置した金網フィルタを通る最大の粒子の直径値を算出する。本システムによって、既存測定法では必要であった特別な機器を用いずに、また既存測定法よりも短時間かつ余計な設定を意識することなく容易にろ過性能を算出することができる。また、本システムで測定された結果は、企業側で測定した既存値などと比較し、新たな指標を作成する。得られた指標は実際に企業側で提示や試験に対する基準として使用されることを期待する。

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