手術支援を目的とした3Dプリント用簡易臓器モデル生成システム

画像:研究紹介_臓器模型

概要

肝臓の手術前検証の際に腫瘍や血管の位置を把握するため、透過樹脂を材料として3D プリンタで出力された肝臓模型が使用されている。この模型は材料コストが高く、内部 構造の視認性が低い。そこで肝臓表面を数本のフレームで表現した簡易臓器モデルが考 案された。本研究の目的はこの簡易臓器モデルを短時間で制作できるシステムの構築で ある。ユーザーが肝臓表面にフレームを配置する機能と出力形状に関する条件を満たし ているか判定する機能を実装することで、簡単に簡易臓器モデルを生成できるシステム の実現を目指した。フレームを配置する手法は大きく分けて二通りある。対話的にフレ ームを配置する手法と既存のフレームを自動的に入力肝臓形状に合わせて変形・配置す る手法である。前者は数人の被験者を対象に評価実験を行い、既存の3D 編集ソフトよ りも短時間で簡易臓器モデルを制作できた。後者は生成されたフレームの微調整が必要 であり、改善が求められる。提案システムで制作した簡易臓器模型は実際の手術前検証 で使用されている。

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  • 宮本惠未,三谷純,大城幸雄,大河内信弘, 手術支援を目的とした 3D プリント用簡易臓器モデル生成システム, 情報処理学会 第78回全国大会, 2016/3/10-12, 横浜.(学生奨励賞受賞)