野川成己 / NOGAWA Narumi

自己紹介

  • 筑波大学大学院システム情報工学研究科コンピュータサイエンス専攻 博士前期課程
  • 計算幾何学とグラフィックス研究室所属
  • mail: nogawa[at]cgg.cs.tsukuba.ac.jp

研究紹介

可展面のRuling描画を目的としたドローツールの開発とその立体形状復元

本研究は、折り紙の展開図を用いた、その折り動作のシミュレーションについての研究です。私の研究で対象としている折り紙は、折り線に曲線を含む「曲線折り紙」です。曲線で紙を折ることで、折って作られた面が曲面になり芸術的な形状を表現することが可能になります。折り紙の折り動作のシミュレーションを行うソフトウェアはいくつか存在しますが、現段階では曲線折りに対応したものは存在しません。既存のシミュレータに曲線折り紙のシミュレーションを行わせることは可能ですが、展開図へ様々な修正を加える必要があります。修正には一般的にIllustratorなどの既存のドローソフトを用い、直線ツールなどで一本ずつRuling(詳細は省く)と呼ぶ直線を配置する操作が必要になります。この操作はとても面倒であり、曲線折り紙の知見を有する者でもある程度の時間を要します。そこで、展開図の修正をより効率的に、かつ対話的に行うことのできるドローイングソフトウェアの開発を目的とします。また、作成したドローツールを既存の折り動作のシミュレータに拡張機能として実装します。これにより効率的かつ対話的なシミュレーションを実現し、結果としてシミュレーション時間の大幅な削減と、出力の立体形状の向上を目指します。

研究業績

  • 野川 成己, 金森 由博, 三谷 純, "可展面のRuling描画を目的としたドローイングソフトウェアの開発とその応用", 映像表現・芸術科学フォーラム 2019, 2019/3/12, 東京, 早稲田大学(口頭発表)