人物モデルの3Dポーズの一視点からの簡易指定システム
Abstract
人物の絵を描くときの参考用や、キャラクタアニメーションにおけるキーフレーム指定のために、3D CGソフトウェアを用いて人物の3Dポーズが指定される。しかし、既存のソフトウェアでは、3Dポーズをある視点から見た画面上で操作するため、その視点で可能な調整を行った後また別の視点で調整する、ということを繰り返さなければならない。これは手間がかかり、初心者が希望する3Dポーズを得るのは容易でない。本研究では、視点変更の手間を減らすため、1視点からのスケッチ入力で3Dポーズを指定できる手法を提案する。提案法では、人体の各部位を楕円体で近似的に表現する。ユーザは、各部位を楕円として画面にスケッチすることで、逐次的に各部位の3D配置を指定する。しかしながら、楕円だけでは楕円体の3D配置を決めるのに曖昧性があるため、提案手法では、楕円の大きさと楕円体の大きさとを比較したり、スケッチされた楕円の膨らみ具合を調べたりすることで、視点から見た楕円体の奥行き方向の傾きを決定する。本手法により、簡単な入力でユーザの希望する3Dポーズが得られることを示す。
Publication
- 及川太陽,金森由博,三谷純,福井幸男: "3Dポーズの一視点からの簡易指定システムの開発",情報処理学会 第73回全国大会, 2011-3 .